この胸いっぱいの愛を (小学館文庫)
梶尾 真治

定価: ¥ 600
販売価格: ¥ 600
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おすすめ度: 
発売日: 2005-09-06
発売元: 小学館
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ハラハラするが、結末は納得できる愛のメルヘン
さすが優れたストーリー・テラーだ。ノベライズという制約のなかで素晴らしい物語を書いた。
殆どの人が過去に心の痛むような経験をしているだろう。あの時ああしていればよかった、或いは、あの時あんなことをしていなければよかったと。過去にねじを巻き戻すことができたら。誰もが一度は考えることだろう。だけど、現実にはそれは不可能だ。
この物語はその思いの特に強かった人たちが、ある科学者の作った不思議な機械の影響で、偶然にその不可能を実現させた話。大人のメルヘンであり寓話でもある。
子供のおとぎ話が子供の心を優しく明るくしてくれるように、この物語は私たちの心を解きほぐし優しくしてくれる。過去の自分を見つめ直させてくれる。暖かいものが何となく心に流れ込んでくる。作者は読者を悲しませないように、優しさをプレゼントできるように、細心の配慮をしてくれている。
ハラハラするが、結末は納得しほっとする大人の愛のメルヘン。
時間は可変性のものであり、過去で取る行動は未来を変える!?
映画を観てからノベライズ本を読んだのですが、ノベライズ本は原作を映画用に著者自身が書き下ろしたものですのでほぼ内容は同じです。ただ、ラスト(結末)だけは全く違っていましたし、カットされたストーリーも一部ありましたので、どちらが先でも結構ですから両方見られることをお薦めします。
映画で要約されていたところはノベライズ本で、ノベライズ本で分かりにくかったところは映像で観るとこの本の主題(レビューのタイトル)がよりはっきりします。
どちらかというと私はノベライズ本の結末の方がこの物語の本題に近いように思います。ただ、映画を観てからノベライズ本を読んだ方は「ほっ!」とするだろうし、ノベライズ本を読んでから映画を観た方はちょっと「愕然!」とするかもしれませんね。
ヒトが持っているいろんな愛情を感じて涙が。。。
最初手にしたときには、「なんだ恋愛小説か。。。」と
あまり期待しませんでした。(ごめんなさいm(__)m)
ところが、実際に読み出したところ、止まらなくなり、
今はこの小説を紹介してくれた友人に心から感謝します。
人生のパートナーとしての犬への愛情、
親が子に対して持つ愛情、
男の子がもつ母への思い、そして、憧れのお姉さんへの想い。
特殊な設定で繰り広げられるストーリーですが、
いかにもお涙ちょうだい的な展開ではなく、
ヒトが心のどこかに持っている感情がうまく表現されているので
とても素直に感動しました。
